話半分で聞いてください

口ベタによる一生懸命

オタクとギャル男って近い存在なのかもしれないね

 もしかすると「オタクとギャル男って近い存在なのかもしれないね」という話。

 オタクとギャル男の生まれるもっと前の人々は、情報が少ない社会で生きていた。トレンドもカッコいいとは何か?も分かりやすい社会で生きていた。貧乏だったし、戦後を引きずってるから、欧米とか、高いものが好き。流行りとかカッコいいものを求めて、田舎から東京に出てくる人も多かった(そういえば、団地がボコボコ建てられていたなあ)。
 
 マスコミにそういった流行がどんどん報道されるようになって、流行の発信基地「表参道」に対するアンチテーゼ「裏原宿」ができたのが90年代。これまでとは逆を行くスタイル、メインストリームから一歩引くのがカッコいい、「オリジナル」、昔の人が何を言おうと関係ないというマインド、それを支えるマンパワー(世代が多い)もあったから、独自の文化が生まれた。

 情報化社会が始まる。色んなものを目にし、手に取りやすくなる。皆がそれぞれ好きなものを見つけてそれにつき進みやすくなるから、オタク化が起きる。その半面、情報が多くなってカッコいいものが増えすぎて、何がカッコいいものか、分かりにくくなってしまった。特に皆で意識を共有したい(そういうところに頭を使わない)人たちは、何を選択したらかっこ良くなれる分からなくて困ってしまう。そうなると、動物的・生物的に惹かれるものが、一番分かりやすくて誰でも共有しやすい、例えばファッションなら深V(セクシー)とか、ブーツカット・厚底(足が長い)とか、そういうものに集まるようになる。そうしてギャル男やギャルが生まれた。

 ブログ「デマこいてんじゃねえ!」のrootportさんも、「ヤンキー系の文化とオタク文化は、じつは親和的なのかもしれない」と言っていた。オタクとギャル男(ヤンキーって書いてあるけど、勝手にギャル男と一括りにしちゃう)は、社交性のあるなしで別の方向にはなるが、空想的で理想主義的なところは同じ方向を向いている。その世代の思想の象徴なのかもしれない。

 発生したポイント(時代)が同じだから、もしかすると「オタクとギャル男って近い存在なのかもしれないね」と思う。

 オタクにも色々ある。ゲームやアニメ、ディズニーが好きな人もいれば、バンド、ファッションのオタクなんかもいる。そういえば、対極に見えるファッションオタクとギャルのファッションは似ているという話がある。ファッショントレンド考察ブログ「Elastic」の中の人が、コムデギャルソンとギャル服の共通性に言及されていた。


 加えて「小悪魔ageha等のギャル系ファッションには、少女マンガやディズニーのお姫様の価値観が背後にある」らしく、ギャルやオタクに根付くカッコよいと思うものとか、カワイイと思うものは、同じなのかもしれない。だって彼らが幼い頃は情報が少なかったから、同じものを好きにならざるを得なかった。だからもしかすると「オタクとギャル男って近い存在なのかもしれないね」。

 違う側面からファッションオタクとギャル(男)のファッションの話をする。「ギャル(男)に追いつかれるとそのファッションはダサくなる」という話がある。


 この現象をなぜ「ダサくなった」と感じるか。たぶん、極めて文化的・人間的な生き方をしているオタクと、動物的・肉欲的生き方をするギャル(男)という対立構図があるから。両者とも、発生のポイントや空想的で理想主義的な思想は同じなので、近い存在である(だから、近づきやすいのだと思う)。にもかかわらず、ギャル男と接近した時に「ダサくなった」と感じてしまうのは、人間的か動物的か、賢いかそうでないかという視点での上下関係が意識の中にあるためだと思う。

 そういえば、私の大好きなドラムンベースはオタクのための音楽だと思っていたけど、そうでもないみたいだ。昔(とはいえ、私も相当若者だけれども)に比べてオタクみたいな人は少なく、ギャルとかギャル男が増えてきた気がする。ほかにも、倖田來未(ギャルの象徴)のシングル「Go to the top」にはドラムンベースremixが収録されていたりする(作られたのは、DJAKiさん。もちろんすげーカッコいい。しかもオリコントップになった)。ギャルとかギャル男は、単純にカッコいいものや楽しいものに惹かれてくる(はず)から、彼らがシーンに増えてきたということは、いいことなのかもしれない(でもハウスやエレクトロのイベントで、ギャルとかギャル男が出会い・飲み目的で、音なんて関係なく騒いでいるのを見ていると、ドラムンベースシーンはそういうふうにはなってほしくないなと思ったりする。音楽に関しても、ギャル男に追いつかれるとダサくなる論があると思う)。

 オタクの集まる秋葉原のクラブ「MOGRA」のイベントにもたまに行くのだけれど、このごろ渋谷を中心とする、いわゆるクラブシーンで有名なDJがゲストで回していたりするのに驚く。「ピカチュ!」にはTAKU TAKAHASHIが来ていたし、渋谷や青山で回しているドラムンのDJがゲストで呼ばれていたりするのだ。渋谷に居た音楽のオタクと、秋葉原の音楽のオタク。これまではギャル男と電車男という対立構図にあったのかもしれないが、この辺がこのごろ繋がってきたような気がしている。やっぱり「オタクとギャル男って近い存在なのかもしれないね」、なんて。