話半分で聞いてください

口ベタによる一生懸命

細木数子こわい

 TVは殆ど見ないんですが、たまたま「有田とマツコと男と女」という番組を見ていたら、占い師の細木数子さんがゲストで登場していました。どうやら久々のTV出演だったそうです。

 細木数子さん、まずはマツコさんのことをべた褒め。「馬鹿利口(馬鹿に見せといて本当は利口)」とか「賢い」「仕事で大成する」「肌が綺麗」「文章もうまいよね(読んでるアピール)」「テレビで何度か拝見したことある」「うちにいらっしゃい」とか言って好き好き攻撃。

 でもマツコ(以下敬称略)が「私今年から大殺界らしいの、占ってください」というと、目の色を変えて「本当のこと言っていいの?」。そして、大殺界の後に「宿命大殺界」とやらがすぐに来て(しかも20年)、その時にパワーが落ちるので「もしかすると死ぬかもしれない」とマツコを恐怖のどん底に陥れる。

 そいですかさず細木数子は「でもアドバイスしますから。貴方私の言う通りにしとけば大丈夫よ。後でちゃんと教えてあげる」と救いの手を差し伸べる。

 普通に番組を見ていれば、「おお、マツコ大変だ!」「細木数子すげー!」「私も占って欲しい!」なんて気持ちになっておしまいなのだけれども、私はここに占い師ならではの寄生テクニックを見てしまった気がしましてね。




 ところで、私は藤子A不二雄さんの「笑ゥせぇるすまん」という漫画が大好きで、笑ゥせぇるすまんというのは、主人公(という言い方もおかしいのだけれど)の喪黒福造という不気味なセールスマンが、毎回人の心の隙間に忍び寄って、関わった人間を破滅させてしまう話なのですが、占い師とか宗教家も、なんだか同じ感じがするんですね。

 人にはそれぞれ、孤独で弱い部分があります。著名人であろうと金持ちであろうと権威者であろうと関係なく、皆そういう感情を持っているんです。ああ、孤独だ、死にたくない、淋しい、辛いといった気持ち、つまり「心の隙間」は、誰にもあるのです。しかもそういった気持ちは、人は元来孤独ですから、他の人とは殆ど共有できません。少しだけ分かり合えるだけでも、珍しくて、幸せなもんです。

 まあだから、心の隙間なんてものは、誰かの手、与えられた物や方法によって埋められるわけがない。そこに彼らは漬け込んで来るんですね。人の気持ちを分かった“フリ”をしながら寄り添って、「私の言う通りにすれば解決する」なんて言う。

 しかもその契約には大概「オキテを破れば人生どうなっても知らないよ」といった条件が裏打ちされている。つまり占い師の言う「私の言う通りにすれば大丈夫」とか、宗教家の「こうしていれば救われる」っていうセリフの裏には、「言う通りにしていなかったらどうなるか分かってるよね」って暗に脅しているようなものだと思うんですね。

 そのテクニックに完全に翻弄されてしまうと、人生がそればっかりになる。「笑ゥせぇるすまん」で描かれる「破滅」状態ですね。Twitterでも例にあげましたが、あのアイドルとか、中島さんもそういう感じになってしまっていたのだろうと思います。

 占いとか宗教とかは、それこそ話半分に聞いていたほうがいいです。孤独やれ寂しさという「心の隙間」は一生埋められないんですから、それと一生付き合っていくために、占いとか、何か別の者や物に頼らないでも大丈夫なくらい自分を強くすることが、実は求められてるわけです。

 ※なんでこんな文章になったかというと、実は私、自分を安心させるために、2ちゃんの乙女座スレを毎日チェックしてるんですね。近所の神社も定期的に行ったりします。で、このごろちょっ人生が波瀾万丈すぎるので、スレを見る/神社に行く頻度が高くなってる気がする。「そればっかりになるなよ」と、自分に戒めたかったのだと思います。

今日はこのへんで。