話半分で聞いてください

口ベタによる一生懸命

公園に行きたくなくて、アリが怖いからと嘘をついた

幼い頃の私は公園遊びをよく拒んでいたと聞く。

親は親で、上の子や他の家の子は「お友達」と楽しそうに遊んでいるのに、私は嫌そうにしているのが理解できなくて仕方なかったらしく、何とかして公園遊びを克服させようと必死だった。

「なんで公園に行かないの?」との質問に、「アリが怖いから」と私はいつも言い訳していた。その後で「アリさえいなければ公園に行くのか」と問い詰められると、私は「分からない」と答えていた。その度に「ちゃんと答えろ!」と殴られた。

アリが怖いのは、無理やり連れてこられた公園で、「お友達」を避けて木陰で座っているからだ。やっと見つけた1人になれる場所なのに、身の回りによく分からないものがたくさん居るのが気持ち悪くて仕方がなかった。

アリへの恐怖に耐えながら公園で時間が過ぎるのを待っていると、「遊具で遊べ」「お友達に混じってこい」と親に命令されてしまう。とはいえ、公園には面倒な序列やグループがある。そう簡単にいくものではない。それに自ら巻き込まれに行くのが面倒臭くて、家に帰りたくて仕方がなかった。

アリ自体が嫌なのは本当だけど、もっと嫌なものが公園にはあった。

思えば、昔からこうやっていかにも真っ当そうで少しズレた理由を意見し、真意を隠すことが多かった。相手をガッカリさせないように、弱みを握られないように。親は今でも、私が公園を嫌がった理由をアリのせいだと思っている。

大人になった今でも、答えをごまかしてしまう。私はいつも通り、アリが怖いと言う。心の距離は遠いままだ。